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温泉爆発
温泉爆発。
元地学部副部長的には非常に興味深い事件でした。 原因は天然ガスでした。 実は千葉から東京都区部くらいまでは広大な 「南関東ガス田」 があります。地下数百~1500mくらいの所に。 貴方の足下にも天然ガスが埋まってるってことです。 普通のガス田は、背斜構造のくびれの上部に地下水の上に石油が浮かんでいて、その上に天然ガスがたまっています。そこにストローをつっこんで、ガスや石油を採ります。 だけど南関東ガス田は水溶性天然ガスといい、ある程度の圧力の下、地下水に天然ガス(メタンガス)が溶けています。 つまり、天然ガスを採掘するためには地下水をくみ上げてそこからガスを分ける必要があります。 以前、江東区とかでも天然ガスの採掘が行われていますが、地下水を大量にくみ上げるため、地盤沈下が起きて中止になりました。 渋谷の温泉施設は800mからくみ上げていました。 要するに地下水(温泉)をくみ上げていたのか天然ガスを採取していたのかどっちか分からないくらい両方出るって事です。 そりゃ危険だろ・・・・ 現在は千葉の茂原地区を中心に商用のガス田が稼働しています。 この厄介な「地下水に溶けている天然ガス」には思わぬおまけがついてきます。 それはヨウ素(ヨード:I)です。 千葉の地下水には海水の1000倍と言われるほどのヨウ素が溶けていて、なんと世界でのヨウ素生産のシェアの40%は千葉県産です。 やるじゃん千葉w 落花生と醤油以外にもこんなのが採れるんです。 ヨウ素は成長には不可欠な要素で、日本人は昔から魚で摂取していますが、内陸国では不足しがちなようです。モンゴルに援助しているとか。 「無資源国日本」などと言われますが、日本は実はほとんど何でも採れます。 石油も、石狩~秋田~新潟に埋蔵されていて、採掘されています。以前はコスト面と自由化で廃坑となった所もあったようですが、近年の石油高で復活しつつあるようです。 というか、日本で石油が大規模に採れないこと自体がおかしいと思う・・・・ だって同じ新期造山帯の環太平洋造山帯に属しているインドネシアやすぐそこの樺太とか満洲の大慶とかでは大規模な油田があるのに。 ちょっとその辺掘ったら石油が結構出てきそうに思うのは僕だけですか。。 先の大戦で樺太が日本の領土になっていたらウマウマだったのに・・・・ 40年前から「あと40年で枯渇する」と言われていた石油。実はコストを考えなければあと250年以上保つと言われています。 石油としての純度が低いとかの「手間のかかる石油」を採れば。 それ以外の日本にある注目されているエネルギー資源はやはりメタンハイドレートでしょう。 日本近海に埋蔵されている資源で、日本の年間消費量の100年分は埋蔵されていると言われています。ただ採るのが難しいのと、コスト的に辛いからほとんど未着手です。 それ以外にも大東島近海にはマンガン団塊などの金属資源もたくさんあります。 このまま中国・インドの発展などで、エネルギー資源・金属資源が高騰すれば、日本・日本近海にあるエネルギー資源・金属資源もコスト的に釣り合うようになり、日本は資源大国に!!! 某国みたいに恫喝資源外交ができるようになるよっ! 本当に石油が枯渇する頃までには、核融合や新エネルギーなどの技術が成熟している事を期待します。
by wotakura
| 2007-06-21 11:50
| 地学部
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